マイベストそばかすランキング(6月18日 晴)
人に連れていってもらった本屋で、思わぬ出会いをする事がある。同級生に連れられて初めて行ったまんがの森に、ちょうど発売したばかりの鶴田謙二の画集が積まれていて、その表紙の青の美しさに、思わずレジに運んでしまったというのが、鶴田謙二にハマったきっかけである。人生を持ち崩した一因のひとつであることは、否定できない。一冊の本にも、ひとの人生を変える力があるのである。 そういう出会いが、この前もあった。アシ仲間のIさんが東京に出てきていて、友人のSさんを紹介するというので出向き、飲み屋で男3人、延々と漫画とかアニメの話をしたのだけれど、その飲み屋に行く前に、IさんSさんがよく行くという本屋に寄らせてもらった。初めて行く本屋というのは勝手がわからないので、ふらふらと見てまわっていると、さっと目についたのが、ピンクの背表紙。南Q太の「オリベ」であった。あ、売ってた、オリベ。雑誌に載ってた頃にちょくちょく読んでいたのだけれど、雑誌が潰れたから、単行本はでねぇだろうなぁと思っていたけど、そういや本になったって話は聞いてたな。でもマイナーなとこから出てたから本屋で置いてるの見た事ないし、ネットで頼むのも面倒だし、と忘れてたんだけど、なんだ、売ってるじゃん。といった事を考えながら、レジまで運んで買っていた。人に連れていってもらう新しい場所というのは、こういう事があるから好きなのだ。 その後、マイ・ベスト・そばかすランキングに移動があった。1位は変わらずに、すなかけ(五十嵐大介の短編)の球子さん、2位もそのままおもいでエマノンのエマノンなのだけど、3位にオリベの織部さんが食い込んできた。やはり一冊の本にも、ひとのそばかすランキングを変える力があるのである。